「W杯は大きな可能性を秘めている大会」
4年前は大会前に楢崎正剛から正守護神の座を奪う形でピッチに立った。チームの悪循環を断ち切りたいという岡田武史前監督の大胆な判断が、川島の立場をガラリと変える結果になったのだ。
「4年前はいろんな意味で人生の転機だった。それだけW杯は大きな可能性を秘めている大会。ただ、当時は海外と戦う場合もイメージの中でやらなければいけなかったけど、今は自分の中でより明確になっているところがあります。
海外に出て厳しい状況の中でやってきたことは、前回とは違うところだと思いますから」と彼自身の見える風景は確実に変化した。それをブラジルの地で発揮することが、何よりも重要である。
サンフレッチェ広島2連覇の原動力となった西川周作(現浦和)の追い上げもあり、GK争いは一段と激化しているが、予期せぬ出来事が起きない限り、今大会では川島が中心となってゴールを守ることになるだろう。
彼の的確なコーチング、シュートストップ、味方との連携、攻撃への起点となる動きがあってこそ、日本は自分たちらしいサッカーができる。それを目指す川島のチャレンジはこれからが本番だ。
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