計200億円超えの両ウイング。シャビ・アロンソ不在で90分間では輝かず
130億円の投資は高かったのか、安かったのか。結果的にガレス・ベイルが延長後半5分に決めた決勝ゴールは、レアル・マドリーにとって悲願だったデシマ(CL10度目の優勝)を決めるものとなった。
2002年のチャンピオンズリーグ制覇から12シーズンでレアル・マドリーが費やした補強資金は1700億円以上。中でも群を抜いて高額だった2人、ベイルとクリスティアーノ・ロナウドという計200億円超えの両ウイングを備えた今シーズンは、やはり強かった。
しかし、シーズン最後の大一番で2人は90分の間に輝きを見せることは無かった。
今季5度目となるマドリー・ダービーだが、過去4試合の結果はレアル側から見て2勝1分け1敗。この1敗を喫した9月28日のリーガ・エスパニョーラ第7節では、ベイルに加えてシャビ・アロンソも不在だった。
そして、このチャンピオンズリーグ・ファイナルの舞台でもシャビ・アロンソは累積警告によってスタンド観戦を余儀なくされていたのだ。
中盤の底で攻撃のタクトを振るい、ベイルやロナウドら前線の選手を操っていたシャビ・アロンソを欠いたレアルの攻撃は、アトレティコの守備によって寸断。
モドリッチはパスの選択肢を横に限定され、ディ・マリアが強烈なプレスで潰されたことによって、ベイル、ロナウド、ベンゼマへの効果的なパスはほとんどなかった。