大迫と大久保の併用も面白い
現在の日本代表におけるトップ下はインテンシティーを高めることがメインの役割で、それを活用するのがウィングとなる。本田を欠くことがあっても大久保なら日本の基本スタイルを大きく変更することなく機能させられる可能性は高い。
そして言うまでもなくフィニッシュの局面、特にペナルティエリア内では本職ストライカーらしい得点力を期待できる。
また、前を向いてボールを持った時の危険性は日本人FWの中でも突出しており、いきなり縦に仕掛けて直接ゴールを狙う姿勢は相手のディフェンスにとっても脅威になる。その大久保ならではのプラスアルファによって、周囲のスペースがより空いてくるケースもあるだろう。
ACLでも示してきた大久保の攻撃スタイルは、これまで日本代表が苦手としてきた堅守速攻のチームにも有効になりうる。引かれることが予想されるギリシャ戦で、例えば大迫との縦のセットでスタートから起用してみても面白いだろう。
クラブでのパフォーマンスから理論上は良いイメージばかり浮かぶが、大久保が自分の持ち味をしっかり出しながら周りと良い連携を生めるかどうかはこれからの1ヶ月にかかっている。
「早く吸収して覚えて、100%を出せるかどうかなので、やるだけです」と語る大久保がテストマッチで、どういう形で起用されていくかは本番までの注目ポイントの1つだ。
【了】