欧州主要1部リーグ日本人最多記録を樹立。大きな飛躍を遂げる
2010年南アフリカW杯は大会直前にスタメン落ちを強いられ、スーパーサブとして出場するにとどまった岡崎慎司。デンマーク戦で本田圭佑のラストパスから3点目を挙げたものの、帰国後には「ベスト16はスタメンで戦った選手たちの成果。自分は何もしてない」と不完全燃焼感を正直に吐露していた。
その岡崎が4年の月日を経て、大きな飛躍を遂げた。今季ブンデスリーガではシーズン通算15得点をマーク。香川真司がボルシア・ドルトムント時代に奪った13点を上回り、欧州主要1部リーグ日本人最多記録を樹立し、「日本のエースストライカー」というにふさわしい存在になったのだ。
「15点取ったことで、自信がついて自分が変わるということはないですけど、やっぱり周りが変わるというか。それが大きいのかな。前半そんなに良くなくても、ずっとピッチに立ち続けていれば最後に決めるチャンスをもらえる。
そういう意味で、周りからの信頼が高まることの方が大きいと思う。もちろん、そこで決めれば自分の自信になるし、チームの信頼にもつながる。結果を出せばこんなにも違うということを、改めて体で感じましたね。
ドイツへ行って3年以上経ちましたけど、シュツットガルトではもがいている時期が結構あった。今までとは違うプレースタイルを求められていて、体も動かなかった。この1年はリベンジというか、ブンデスリーガでもう1回どれだけやれるか考えていたところで、マインツと出会った。
マインツでは点を取ることを自分も周りも理解している。最終的に点を取るのか、中盤で仕事をする選手なのかをハッキリさせたことが、15点につながったのかなと思います。
自分としてはW杯を見据えてやってきた訳じゃなくて、ブンデスリーガでやれるかを考えてやってきた。その延長線上にW杯がある。今は気持ちにすごく力みがないので、その状態で本番へ行ければすごく大きいなと思います」