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ドイツ主将ラームは妻のために。私利私欲を超えた4年に一度の祭典。W杯は誰のために戦うのか?

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada , Getty Images

ラーム、シュバインシュタイガーの怪我の状態

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フィリップ・ラームとその妻【写真:Getty Images】

 そこで気がかりになるのは怪我人の状態だが、5月19日付のRevierSport誌は「Entwarnung von Lahm und Schweinsteiger(ラームとシュバインシュタイガーの警報解除)」という記事を掲載する。

 ラームはドイツカップ決勝の最中に左腓骨を負傷し、31分に途中交代するというアクシデントに見舞われたが、幸いにも軽症で済んだようだ。ラームはテレビ局ARDに対して「分っている限りでは、それほど悪くない」とコメントした。

 また膝蓋腱の負傷で欠場したシュバインシュタイガーもテレビ局Skyに対して「今週半ば、もしくは週末には再びトレーニングが出来ると確信している」と語っている。両選手ともほぼ問題なく南チロルでの合宿へと参加することとなりそうだ。

 そして同記事内では「代表監督だけでなく、妻にも電話したよ」というラームの言葉が掲載されている。はっきりと明記はされていないが、試合の後、怪我の状態についてレーブだけでなく妻にも電話で伝えたということらしい。

 ドルトムントとの激闘を終え、夜の穏やかな明かりの下、祝宴の席に座りながら婦人に寄り添うラームの写真が、同時に大きく掲載されている。ドイツ代表でもある男は、首にメダルを下げて、白くはにかんだ。婦人もどこか落ち着いた様子で、夫とともにしている。

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