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長谷部が孤軍奮闘、鼓舞し続けたが――。戦意なく、残留への気持ち感じられなかったニュルンベルク

10日に行われたブンデスリーガ最終節。シャルケとのアウェイ戦という厳しい状況ながら、入れ替え戦圏内への浮上の可能性も残していたニュルンベルク。しかし、生き残りへの気持ちは欠片もなく敗戦。降格が決まった。

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

生き残りへの気持ち伝わらず。戦意は失われていたニュルンベルク

 華やかさが虚しさを、際立たせた。

 ブンデスリーガ13-14シーズン最終節、1.FCニュルンベルクはゲルゼンキルヒェンのアウェイに乗り込んだ。CL本戦への出場権を確定させようとする3位のFCシャルケ04が、降格を免れようとする17位ニュルンベルクを迎え撃つ。

 シャルケのホームスタジアム、ヴェルティンスアレーナは、まるでこの試合が苦しいシーズンを戦い抜いたチームを労う打ち上げパーティーであるかのように、晴れやかな雰囲気に包まれている。

 新シーズンのユニフォームがお披露目となり、またマックス・マイヤー、レオン・ゴレツカといった若手がドイツ代表に、いわゆるサプライズ選出されたこともあったのだろう。華やかな輝きの中で、ゲルゼンキルヒェンの人たちは、もはや残留が掛かったチームを相手にしてはいないようだった。

 何より残留を掛けた戦いに挑むはずのニュルンベルクから、降格を逃れようと、生き残ろうとする気持ちが、まるで伝わってこない。戦意は既に失われている。

 最終節を17位で迎え、3位のチームと相対するという絶望的な状況ではあったが、16位のハンブルガーSVとの勝ち点差は1だった。7位と上位のマインツとの対戦であることを考えれば、HSVの敗戦も十二分に考えられる。可能性はゼロに近いが、ゼロではない。シャルケを相手に何かを見せることが出来れば。

 しかし6分、シャルケが先制する。マイヤーの右のCKから、マティプがヘッドで突き刺した。ニュルンベルクの心を砕くには十分だった。

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