意外にも時間は正確。しかし治安は…
ちなみに筆者は、97年にサンパウロから約2000キロ離れたポルトベーリョという街までバスで行ったことがある。バスは現在は存在しない「コムン」という最低ランクで、冷房はなく、固い椅子で背もたれは倒れなかった。40度を超す蒸し暑い中、汗と埃にまみれながら、50時間乗り続けたことを思い出す。
バスを利用するにはいくつか注意点がある。
バスターミナルにはずらりとバス会社のカウンターが並んでいる。カウンターの上にバスを走らせている都市の名前が書かれている(日本人の感覚では、目的地ごとに各バス会社が共同でカウンターを出せば便利だと思うのだが……)。
バス会社によって、時間帯、値段、あるいは経由地も違う。自分の乗りたい時間帯にどこのバス会社が便を出しているのか、探す必要がある。
チケットを手に入れると、指定された番号の入口に並ぶ。ブラジルでは驚くべきことではあるのだが、バスの時間はかなり正確である。ひっきりなしにバスが発着し、出発5分前程度にバスに乗ることが出来る。大きな荷物は預けて、半券を受け取る。
だいたいバスは2時間おき程度、15分ほど休憩。その間に乗客はトイレや軽食を済ませる。長距離になると、朝、昼、晩と食事の際、30分ほど停車する。バスの運転手は発車の前、乗客の数を確認するが、乗り遅れには気をつけたい。
そしてもう一点。
バスターミナルは市内にある場合と、郊外にある場合がある。地方のバスターミナルには地下鉄のような分かりやすい交通機関はない。地元のバスに乗り換えるか、タクシーを使うか。
そして、バスターミナルの周辺は治安が悪いため、手荷物には注意を払いたい。
バスにはブラジルの庶民の生活がある。それを知るのも悪くない。
【了】
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