使い方によっては飛行機より便利なブラジルのバス
前回、このコラムでブラジルの飛行機移動について書いた。数年前、国内線の飛行機の搭乗者数がバスの乗客数を追い抜いたが、鉄道網のないブラジルではバスは庶民の重要な足である。
サンパウロ、リオ・デ・ジャネイロ、ポルト・アレグレ、ベロオリゾンチなど主要都市からは各地へ近距離、長距離バスが各地に走っている。使い方によっては、飛行機よりも快適に移動することが可能だ。
例えば、サンパウロ、リオ間はポンチ・アエリアという飛行機のシャトル便が飛んでいる。しかし、繁忙期には割引率は低く、料金は高くなる。また、サンパウロの国内線用、コンゴーニアス空港へは車を利用する必要があるコンゴーニア空港近くはいつも渋滞しており、時間が読めない。
サンパウロには、チエテとバハフンダ、二つのホドビアーリア(バスターミナル)がある。チエテは長距離、バハフンダは近距離という棲み分けがなされ、その双方に地下鉄駅が繋がっている。
中でもチエテは24時間体制、61のバス会社が運行する、ニューヨークに次いで世界で二番目に大きなバスターミナルである。
サンパウロからリオまで「コンベンショナル」で74.5レアル(約3412円)、「エグゼクチーボ」で99.9レアル(約4575円)、「レイト」で139レアル(約6366円)となる。
コンベンショナル、エグゼクチーボ、レイトというのは、バスの「クラス」である。レイトになると飛行機のビジネスクラスのような大きな座席を使用し、背もたれは180度まで倒れる。サンパウロとリオの間は約6時間。夜中に出る便を選べば、快適に眠って目的地に着くことが出来る。