「(サポーターのチャントは)聞こえていましたよ」
『闘え 俺の東京 今日も勝利を信じて 弾けよう 飛田給 負けるわけはないさ』
これはFC東京のチャントでお馴染みだが、大宮側のゴール裏からも同じリズムが聞こえてきた。おや? と思いよく聞いてみると、歌詞が変わっていた。
『闘え 俺の大剛 今日も勝利を信じて 弟の 千真には 負けるわけがないさ』
大剛とは大宮の渡邉大剛で、千真とはFC東京の渡邉千真のことだ。ふたりは三兄弟の長男と次男であり、兄弟対決ということで大宮サポーターがこの日限定で歌ったチャントだった。そして、サポーターの声はしっかり届いていた。
「聞こえていましたよ。僕自身、兄弟対決ということで負けたくなかったですし、サポーターも気を遣ってくれたのかなと思います」と、大剛は試合後に話した。
この日は千真が62分にピッチを退き大剛は85分からの途中出場。結局ふたりが一緒にピッチに立つことはなかったものの、サポーターが歌ってくれたことに関して、大剛は笑みを浮かべていた。
【了】