停滞ポイント1「1トップ柿谷と、前田の亡霊」
2013年10月15日に行われた日本代表欧州遠征のベラルーシ戦。この試合で0-1と敗戦を喫した要因は“前線の停滞”だった。その停滞ポイントの1つ目は、1トップ柿谷曜一朗のトライだろう。
動き出しの良さから相手のマークを外し、素晴らしいファーストタッチから相手ゴールを襲うのが柿谷の良さだ。裏のスペースへの飛び出しも鋭い。
しかし、山口蛍が「(柿谷の動き出しに対して)なんであのタイミングでパスを出さないんだろう、と思うことはある」と語ったとおり、柿谷の良さを活かすボールは決して多くはない。
ベラルーシ戦は柿谷の良さが出るどころか、前田の亡霊を探すようなシーンばかりが目立った。前半38分にはカウンターから右サイドでボールを持った岡崎が中央へクロスを折り返す。
飛び込んだのは柿谷だったが、一歩ボールには届かず。「ん? 今のは体を投げ出して滑り込めば届いたのでは……」と僕は思ったが、本当のところはわからない。柿谷も頭で考えながらプレーしているのが明らかで、感覚的な部分に鈍さがあったのかもしれない。
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