ラストピースになり得る大久保
ウィングと1トップを兼ねる有力候補は工藤壮人(柏)、石原直樹(広島)、小林悠(川崎)と可能性のあるタレントがひしめいているが、1トップとウィング両面での役割に加え、ストライカーとしての怖さ、さらにトップ下での起用も想定できる選手となると川崎の大久保嘉人を挙げないわけにはいかない。
前回の選出に関して岡田武史前監督は「野性味がある」と理由を語ったが、川崎でホットラインを形成する中村憲は「今は野性味というより、ストライカーとして研ぎ澄まされていると思う」と語る。
また今年のACLでも分かる通り、余計なファウルやカードをもらう場面が大幅に減ったこともプラス材料だろう。大久保が加わることで不安材料のかなりの部分が解決される可能性がある、まさに“ラストピース”になりうる選手だ。
ザッケローニ監督はアジアカップで平均年齢を下げ、アジア予選を固定的なメンバーで戦い抜き、東アジアカップで数人のフレッシュな選手を組み込んだ。ただ、最後の段階では若手かベテランかではなく、世界の舞台で活かせるかどうかで選ぶはず。そうなると最も信頼できる1人が大久保であることは間違いない。
これまでの取材と本大会での想定に基づき23人のメンバーを選んでみたが、サッカーファンそれぞれ思い浮かべる23人は違うはず。もちろんメンバーを決定するのはザッケローニ監督だが、12日の発表まで色々なことを思いめぐらせながら、4年に一度の大テーマを語り合ってもらいたい。
◎予想メンバー
GK:川島永嗣、西川周作、権田修一
DF:内田篤人、吉田麻也、今野泰幸、森重真人、長友佑都、酒井宏樹、酒井高徳、塩谷司
MF:遠藤保仁、長谷部誠、山口蛍、細貝萌、中村憲剛、本田圭佑、香川真司、清武弘嗣
FW:岡崎慎司、柿谷曜一朗、大迫勇也、大久保嘉人
【了】
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