清武の存在でメンバー構成も大きく変わる
清武弘嗣は11年の3次予選から一貫して招集され、ザッケローニ監督も「12人目のレギュラー」として重用してきた。ただ、ニュルンベルクでのパフォーマンスが大きく落ちており、ザッケローニ監督が彼の状態をどう見ているかで選考も変わってくる。
もう1つは岡崎の代役として不十分ということ。日本代表は常に岡崎が万全の状態で機能してきたが、本大会でそれは保証されない。そう考えると右ウィングの控えには工藤壮人や石原直樹といったウィングとストライカーの資質を併せ持つタイプがより有効なのだ。
ただし、清武は試合の流れを変える役割があると同時に、左ウィングでのオプションもある。日本のスタイルをしっかり出しながら、仕掛けにアクセントを加えられる清武の取捨をどうするかはメンバー発表の大きなポイントだ。
仮に清武が外れる場合は2列目にFWタイプを1人、さらに1トップに1人を加えられるが、清武が入る場合、残りは1トップと2列目の両ポジションをこなせる選手が必要となる。
清武が選ばれる可能性は65%ほどあると考える。そうなると豊田陽平(鳥栖)や川又堅碁(新潟)といった純粋な1トップを3人目として入れにくい。2人とも世界の強豪を相手に何かをやってくれそうな頼もしい存在だが、構成のバランスを考えると柿谷か大迫を評価で上回らないと苦しいのではないか。
清武が選ばれた場合はドイツで苦しい状態にある乾貴士はもちろん、齋藤学(横浜)や原口元気(浦和)、19歳の南野拓実(セレッソ)も選出が難しくなる。
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