突然、搭乗時間が変更になることも
ぼくはだいたい年に一度程度、ブラジルを訪れている。数年前のことだ――。
自分の乗る飛行機の搭乗口を確かめようと、発着の掲示板を見た。すると同じ航空会社の一つ前の便の時間表示がカタカタと音を立てて消えた。
周囲の乗客たちの話を漏れ聞くと、到着した飛行機が滑走路内で他の飛行機と接触し、機体の一部が破損したのだという。
この飛行機の乗客を次の便に乗せることになれば、ぼくたちは自動的にもう一つ後の便になるだろう。欧州での日本行きの乗り継ぎ便に間に合わない。ぼくは帰国直後に予定を入れていたので、慌てた。
すると――。
しばらくして、その便の時間表示が「一日遅れ」となった。ぼくの搭乗予定の飛行機は「時間通り」のままだった。
順番に搭乗便を遅らせて行けば、混乱は大きくなると航空会社は判断したのだろう。その便の乗客だけを翌日に「振替」えることにしたのだ。こうした事態は頻発しているのか、航空会社の対応は慣れたものだった。
過剰発着を解消するため、グアリューリョス空港はこれまで使用している、第一、第二ターミナルの隣に、第三ターミナルを建設中である。
工事はW杯開幕に間に合わせるため、24時間休みなしの体制、8000人の人間を投入して進められている。完成予定は今月11日である。
ただ、新しいターミナルが完成したとしても、世界中からW杯に合わせて大量に詰めかける乗客をうまく捌くことができるかは別問題である。
また、ブラジル在住の日本人からこんな話を聞かされた。
「日本戦に合わせてサンパウロから飛行機を予約したんです。目的地までの直行便がなく、ブラジル国内を経由して試合に間に合う便を選んだのです。
支払いも終わり、しばらくして予約を確認してみると、こちらに一切の連絡なく、飛行機の時間時間が変えられていました。その時間だと日本代表の試合に間に合わない。猛烈に抗議をして、別の経由地で試合に間に合う便に変更してもらいました」
彼のようにポルトガル語が出来れば、こうした交渉も可能ではあるが――。
ブラジルでの飛行機移動にはくれぐれも注意が必要である。
【了】
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