外国人枠で有利なポルト。今季も8人のブラジル人が在籍
このカテゴリーのクラブが成功を収めるには補強戦略が極めて重要になる。エース級の選手は引き抜かれてしまうので、その穴埋めが的確にできるかどうかが生命線なのだ。
ラダメル・ファルカオをアトレティコ・マドリーに4000万ユーロ(約56億8000万円)で売却した後には、ジャクソン・マルティネスで穴埋めした。
フッキ、ジョアン・モウチーニョ、ハメス・ロドリゲスと主力を引き抜かれながらも、国内リーグは3連覇中(今シーズンは2014年5月2日時点で3位)。主力がいなくなってもポルトは落ち込まなかった。
戦術的にはオーソドックスで、国内の強豪らしく高いボールポゼッションによって優位にゲームを進めていく。このあたりはポルトと同じ立場にいるアヤックスやリヨンとよく似ている。国内とCLで大きく戦い方を変えることはない。
アヤックスは94-95シーズンにCL優勝の経験があり、ベスト8進出も4回。リヨンは優勝こそないが、ベスト8には4度進出しておりアヤックスと並ぶ。
立場、プレースタイル、戦績がよく似た3チームだが、FCポルトがやや優位なのは外国人枠の関係だろう。
もともとポルトガルではブラジル人が外国人枠に数えられておらず、FCポルトには今季も8人のブラジル人選手が所属している。ブラジル人無制限のルールはサッカーでは明らかなアドバンテージだ。
歴代の名選手の中にも、通算129得点(クラブ2位)のジャルデウ、ポルトガル国籍を取得してポルトガル代表で活躍したデコ、ブラジル代表のフッキ、ルイス・ファビアーノ、ジエゴなどブラジル人が多く含まれている。
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