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バイエルンだけでなく――。レアルによって打ち砕かれたドイツサッカーの自信。W杯への不安も

text by 本田千尋 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

0-4の惨状に衝撃の波「今やW杯にわずかな不安を覚える」

 続いてラームの「ひとつの大きなEnttauschungだ」という言葉が掲載されている。Enttauschungという単語には、失望、幻滅、落胆、といった意味がある。

 今週末5月3日、ブンデスリーガで残留を掛けてバイエルンに立ち向かうハンブルガーSVのファン・デル・ファールトが、Bild誌に「僕が前に所属したクラブが喜ばしい。マドリーによる最高の前半戦だ」とコメントを寄せたように、もちろんドイツ国内にアンチ・バイエルンは存在する。

 しかし、先のラームの一言が、そのままバイエルン関係者、そしてドイツサッカーを取り巻く人々の率直なところとして差し支えないだろう。

 話はCLだけに留まらない。ワルター氏はバイエルン勢が多数参加するであろう6月のブラジルW杯にまで言及する。

「…私たちはブンデスリーガがNo.1だと夢見ていた。私たちの素晴らしい若い選手たちがW杯でも暴れると夢見ていた。より悪いことに、(マドリー戦で)シュバインシュタイガーをはじめとしてドイツ代表選手の全員まで、全く見るに耐えなかった。今やW杯にわずかな不安を覚える」

 確かにペップ・バイエルンが0-4のスコアで散った様は惨状と呼ぶにふさわしく、衝撃的ではあったが、Bild誌の反応も極端と言えば極端だ。

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