昨季の決勝は夢? 「バイエルンとドイツサッカーにとって悪い目覚めだ!」
暗転、という言葉がまさにぴったりである。
ペップ・バイエルンが砕け散った欧州チャンピオンズリーグ準決勝2ndレグ対レアル・マドリー戦の翌日、2014年4月30日付のBild誌は「DER BAYERN-UNTERGANG(バイエルンの沈没)」と大きな見出しを打った。
SportBild電子版は「Die Bayern scheitern an einer “grossen Mannschaft”(バイエルンはひとつの大きなチームによって破綻する)と報じる。
ブンデスリーガを史上最速で制覇した直後の、再びの3冠に向けての血気盛んな勢い、そしてマドリーとの第2戦を前にしてなお自信に満ちていたムードは、もはやどこにもない。
それは単にバイエルンの敗戦に留まらず、マドリーがCLの決勝トーナメントでシャルケ、ドルトムント、そしてバイエルンと立て続けにドイツ勢を打ち破ってきたこととも関係しているようだ。
Bild誌コメンテーターのワルター・シュトラーテン氏はこう書いている。
「バイエルンとドイツサッカーにとって悪い目覚めだ! 1年前の『我々の』ドルトムント-バイエルンによる決勝の後、私たちはブンデスリーガがヨーロッパでNo.1だと夢見ていた」
昨シーズンは欧州CL決勝の舞台へと、ドルトムントがマドリーを退け、バイエルンがバルセロナを打ち崩してドイツ勢によるファイナルを実現させたことで、時代の新しいムードが立ち込めたが、それは夢だったとのことである。
先のSportBild電子版の見出しは、バイエルンのスポーツ・チーフ、マティアス・ザマーの言葉が元となっている。
「今日我々はひとつの大きなチームによって破綻した。昨年我々はチャンピオンだったが、今我々は敗北を受け入れ、チャンピオンであることを抑えねばならない」