「本田に関してその気合いが欠けているとは思わない」
――では、本田が自らミランの「10番」を選んだことに対する君の考えとは? あの重さに彼は耐え得るだろうか。
「そんなの知らねぇよ。ただ、あの番号は確かに重いんだが、その意味をアイツが知らなかったなんて間抜けなことはないはずだろ? つまり本田は自らが背負う責任の重さを知った上で敢えて10番を選んだわけだ。そうだよな? とすればそれはアイツが何ら恐れない男だってことの証なんじゃないのか?
マーケティングがどうだとか色々と言われているようだが、まぁそんなんは放っておけばいいのさ。半年後、つまり来季の開幕から数試合で本田がどういったプレーをみせるか。俺はそこに注目したいと思ってるよ」
――以前のインタビューで君はセリエAを生き抜いていく上で「気合い」が最も重要だと言っていたわけだが、その意味で、本田をも含めた現ミランの面々に最も欠けているのがまさにそれなんじゃないかとも言われている。
「これもまたクラブの中にいない今の俺が正確に知ることは不可能なんだが、あくまでもTVで観た印象を言わせてもらえれば、まず本田に関してその気合いが欠けているとは思わないんだよな。むしろ逆だよ。
アイツが懸命にチームのために動こうとしているのはハッキリと見えるし、その質はともかくとしても本田はとにかくアイツなりに戦っている。試合だけでなくトレーニングでも常に全力を出すヤツだって聞いてるしな。だからこそ俺はもうちょっと待ってあげたいと思うわけよ。
一方で、そのマジメな本田の真逆にあるとしか言えない連中が今のミランには少なからずいるってこと。こっちこそが問題なんだよ」