早々にブンデス連覇を決めたバイエルン。主力温存は気の緩みにつながる恐れも
一方のバイエルンは、先勝を許しオッズでも逆転されてしまってはいるが焦りはないはずだ。前述の通りホームでマドリーに負けたことが一度もなく、スペイン勢とのホームゲームでは15勝5敗1敗と圧倒的な強さを誇っている。
ただ、気になるのはブンデスリーガでの連覇を早々に決めて以降、明らかに調子を落としていることだ。12日のドルトムント戦では、ホームゲームながら0-3と敗戦。26日のブレーメン戦でも5得点を挙げた一方で2失点を喫している。
しかも意外なことに、今シーズンはアウェーよりもホームでの試合でより多くの失点を喫しているのだ。アウェーでは16戦13勝2分け1敗の成績を残し、得失点では42得点7失点を記録しているのに対して、ホームでは16戦14勝1分け1敗で47得点15失点となっている(もちろんこの成績でも驚異的だが)。
1stレグを0-1で落としているだけあって1失点でも喫してしまえば3点を取らなければならない。カウンターに警戒しながら得点を狙う必要があるだろう。
ブレーメン戦ではフィリップ・ラーム、トニ・クロース、マリオ・マンジュキッチ、アルイェン・ロッベンをベンチスタートとするなど、このマドリー戦に向けて温存している。
体力的には優勝争いの真っ只中にあるマドリーよりアドバンテージがある反面、心理面では気の緩みにつながる恐れもあるため、ペップ・グアルディオラ監督のモチベーション管理が重要となるだろう。
いよいよ大詰めを迎えた今シーズンのチャンピオンズリーグ。このバイエルン対マドリーという見逃し厳禁の一戦は、日本では昭和の日という祝日に開催されるだけに、早めの睡眠でしっかりとコンディションを整えて観戦したい。
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