「正式に監督に就任できる力を持っている」
――ジェイミー・レドナップ解説者(元リバプールMF/イングランド代表)
「前半のバレンシアのプレーは酷かった。彼はサイドでの好機を何度も潰していたし、チーム全体のミスも目立った。ギグスはチームを指揮してまだ4日だから仕方がないが、前半を見る限り、彼らは自信を喪失しているようだった。
ノリッジも守備に重点を置き、攻める気配がなかったことも考慮しなくてはならない。それに加えて右サイドからのバレンシアのクロスの質が酷かった。唯一通ったクロスもクレバリーのミスで潰れてしまった。
今日の先発メンバーは香川を除けば、2年前(2季前の終盤戦)に起用されていたメンバーであり、そこに昨季はファンペルシーが加入したことで攻撃に速さが加わってリーグ優勝を果たした。今日の試合で重要だったのは確実に勝利を築き、自信を高める事だった。
失点場面のノリッチの守備は酷かったし、まるで誰かの引退試合をしているようだった。
先発から外されたマタの心境は複雑だったろうが、彼は途中交代から違いを作ったし、彼のプレーは素晴らしかった。
ギグスのしたいことは試合終盤に見られたし、あれがユナイテッド本来のプレーだった。彼は正式に監督に就任できる力を持っていると思う。
噂に出ているルイス・ファン・ハールは、つい2週間前にはトッテナムの次期監督有力候補にも上がっていた。彼は今夏のワールドカップでオランダ代表を指揮しなければならない。
一方でギグスは今のユナイテッドが何を必要としているか分かっている。5、6選手の補強が必要だと思うし、2人の中央DFと1人の中央MFは急務だ。彼には第一線での経験があるニッキー・バット、ポール・スコールズといった素晴らしいサポート役がいるが、監督としての経験も必要となる。
正式に監督に就任するのであればマイク・フェランのような経験のある助監督が必要かもしれないし、アレックス・ファーガソンの助言も必要となるだろう」