やりくりが下手なハンブルガーSVの凋落
もちろんドイツ国内にも、やりくりが下手なチームもある。
現在、サポーターから最も反発を受けているのが、北部の名門ハンブルガーSVだ。
今季、選手人件費がリーグ6番目にもかかわらず、開幕から7試合でわずか1勝しかあげられずスタートに失敗。昨年9月にフィンク監督が解任された。
後任にはオランダ代表をW杯準優勝に導いたファンマルバイクが招聘されたものの、チームを立て直すことはできず、今年2月に最下位のブラウンシュバイクに敗れて解任。
スロムカ新監督の初陣で勝利して16位に順位を上げたものの、ブンデスリーガ創立以来、唯一1部で戦い続けてきた“恐竜”がついに降格してしまうかもしれない。
ハンブルガーSVの転落のきかっけは、敏腕スポーツディレクター、バイアースドルファーの辞任だった。
バイアースドルファーはハンブルガーSVやブレーメンで活躍したDFで、ドイツ代表経験もある。引退後はハンブルク大学で経営学を専攻し、世界的な監査法人『KPMG』に就職した。
そして2002年9月、満を持してハンブルガーSVのスポーツディレクターに就任。高原直泰を獲得して日本マーケットを開拓し、一躍注目の的になった。