“パンクロッカー”モウリーニョの采配は?
それでも、チェルシーを率いるのはパンクロッカーのさながらの反骨心を持つ男、ジョゼ・モウリーニョだ。ローテションを示唆したからと言って“試合を捨てた”と考えるのは間違いだろう。
実際、カップタイドによってCLへの出場資格がないネマニャ・マティッチとモハメド・サラーは、すでにチェルシーで確固たる地位を築いている。
加えて、オスカルと出場停止だったブラニスラフ・イバノビッチがアトレティコとの1stレグを欠場。デンバ・バとアンドレ・シュールレは途中出場に留まっており、このリヴァプールとの天王山で先発起用される可能性は十分にあるだろう。
そもそも全てのタイトルを狙うのであれば、過密日程となるのは分かっていたことだ。しかも約193億8000万円もの資金を投じて強化したチームなのだから、それを耐えられるだけの選手層がなくては困る。
この一戦で勝利した後、ほくそ笑むモウリーニョ監督の顔を思い浮かべると、かつてセックス・ピストルズでの最後のライブ後に「ハハハ、だまされた気分はどうだい?」と言い放って姿を消したジョン・ライドンがダブってくる。