フォームを見失った柿谷。W杯出場への大きな期待による重圧
フォルランの予想よりも長い調整期間は、セレッソのスタートダッシュを妨げている唯一の理由ではない。昨シーズン21得点を挙げた柿谷は、今シーズン未だノーゴールで明らかにフォームを見失っている。
「我々は曜一朗のゴールを必要としているし、彼もそれを理解している。しかし、それによって重圧を感じているんだ」とポポヴィッチ監督は話した。
「彼はレギュラーとして2シーズン目(実際には3シーズン目)だ。彼の最初のシーズンでは、誰からもマークされていなかった。しかし、今は彼を止めるために策を練ってくるし、彼にはW杯もある」
―――彼は恐らく、ブラジル行きの飛行機の座席を確保することを考えすぎているのではないか? そして、そのことに少し気を取られて怪我を避けているのではないか?
「いいかい、君? 彼自身が目標を持つことは自由だ。違うかい? それは普通の感情だ。そして彼は人間で、その免疫を持っていないんだ。私は、彼をリラックスさせたい。余計なことを考えないようにね」
ポポヴィッチ監督は、まるで簡単なことのように言ったが実際に行うことは非常に難しいことだ。そしてこの24歳は、徹底的に彼の調子を調べているメディアによって、明らかに重圧を感じている。
「僕はゴールを挙げなければならない。僕が得点を決めることが出来ず、チームも勝てていない」と、柿谷はFC東京に敗北した後に語った。
「1ゴール挙げれば、落ち着いてプレー出来るはず。もちろん、それは分かっているけど、口だけじゃなく行動で示さなければならない。僕は今、チームを助けることが出来ていない。自分の仕事であるゴールを挙げることでチームの助けになりたい。この状況を早く克服したい」