「たぶん、『お前がかよっ!』って思っている人もいると思う」
この試合前日の練習後、出場すればACL日本人最多出場数になることについて聞かれると、中澤は冗談混じりにこんなコメントを言っている。
「よく言われるんですが…たぶん、『お前がかよっ!』って思っている人もいると思うので、その意見に負けないように結果を出したいですね」
そして蔚山現代戦には先発として出場し、記録更新。ウォーミングアップで登場した際には、サポーターが「祝ACL日本人最多出場! 俺達の爽やか聡太!」の弾幕で祝福された。
試合では昨年のKリーグMVPを獲得したFW・キム・シヌクと激しいマッチアップ。ガンバ時代の同僚であったラフィーニャに1失点を喫するが、その後も粘り強い対応を見せて3-1で勝利。グループステージ突破に貢献した。
ACL日本人最多出場記録を白星で飾ると、試合後にはサポーターの前で挨拶。お立ち台では自ら音頭を取って自分のチャントをリードするなど、持ち前のノリも見せていた。
川崎フロンターレが決勝ラウンド進出したことにより、出場記録が伸びる可能性はある。
試合後には「もっともっとこのクラブで(記録を)伸ばしていきたい。決勝トーナメントは1戦で終わってしまうこともある。今までの戦いを無駄にしないように戦いたい」と、気を引き締めていた。
Jリーグ勢がACL制覇を果たしたのは08年のガンバ大阪まで遡らなくてはならないが、それを経験している中澤の存在は、タイトル獲得に川崎フロンターレにとって大きな力となりそうだ。
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