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マンU不振、モイーズだけの責任か? 賛否両論の監督解任だが、現地識者が声を揃える“選手の裏切り”

text by 藤井重隆 By Shigetaka Fujii photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「代表取締役のデービッド・ギルを退任させたことこそが最大の過ち」

 BBCのスポーツ記者、デービッド・ボンド氏はユナイテッドの今季不振の原因がクラブ経営幹部にあったと指摘する。

「昨季終盤にファーガソン監督と共に代表取締役のデービッド・ギルを退任させたことこそが最大の過ちだった。その結果、クラブ上層部に継続性が無くなった。ギルがクラブに留まっていたら、昨夏の移籍市場での大失敗は起こらなかったかもしれない。

 今夏の移籍市場はクラブにとって重要な期間となるため、解任の決断に踏み切らなければならなかった。上層部はモイーズに1億ポンド(約170億円)相当の移籍金を託し、長期構想でチーム再建の支援をしようとしたのか? はたまた、そのような巨額の軍資金をモイーズに託すのはリスクが大きすぎると思ったのか? 彼らは後者の結論にたどり着いた」

 これから夏にかけてユナイテッドの新監督探しが始まるが、ボンド氏の述べるとおり、モイーズが失敗した原因は昨夏から代表取締役に就任し、大物選手補強にことごとく失敗したエド・ウッドワード氏にあるという指摘も一理ある。

 前体制には監督と代表取締役の間に絶大な信頼関係があったが、モイーズ体制ではそれが見られなかった。ウッドワード氏が新監督とどのような関係を見せるのか。今夏の移籍市場で再び昨夏のような大失敗を犯せば、必然的に次なる批判の矛先はウッドワード氏に向けられることだろう。

【了】

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