サポーターから「ダニー石尾」とコール
石尾さんは1993年のJリーグ開幕時からカシマスタジアムのDJを務めており、鹿島が獲得した16タイトルすべてを知る人物だ。
試合前に審判団と両チームのメンバー発表があるが、鹿島は最後にサポーターもアナウンスされる。そしてこの日、トニーニョ・セレーゾ監督の紹介が終わると、オーロラビジョンに石尾さんの写真が映し出された。少しの間があって聞こえてきたのは、『勝利の原動力 今日も頼むぜ！ No.12 アントラーズサポーターズ』とシャウトする、石尾さんのあの声だった。
選手入場後に約30秒間の黙祷が捧げられると、鹿島サポーターから「ダニー石尾」とコールが起きた。すると、神戸サポーターもそのリズムに合わせて一緒に手拍子をしていた。
上位対決ということもあり、試合前から緊張感が漂っていた。だがこの時ばかりは両サポーターとも同じ思いを共有し、天国のダニー石尾さんへコールを届けていた。
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