今シーズン最も期待外れだったトッテナムに現れた“希望の光”エリクセン
トッテナム・ホットスパーは、今シーズン最も期待外れなクラブと言っても過言ではないだろう。正直、マンチェスター・ユナイテッドは27年間チームを率いたアレックス・ファーガソン監督が去っただけに低迷する可能性は十分にあった。
優勝候補と言われたアーセナルは結局4位を争っているが“期待はずれ”というよりは“いつも通り”といった印象だ。ACミランは選手の陣容を見れば、もはやビッグクラブとは言えないクラブだ。
一方で、スパーズは9100万ユーロ(約128億円)もの莫大な移籍金でガレス・ベイルをレアル・マドリーに放出したものの、それを元手に1億725万ポンド(約184億円)もの資金をつぎ込んで世界中の注目銘柄とも言える選手たちを獲得することに成功。総合力では確実に上がったと言われていた。
その選手たちを指揮するのは“若き名将”アンドレ・ビラス=ボアス監督。昨シーズンは5位でチャンピオンズリーグ出場権を逃したものの、クラブ史上最多の勝ち点72を獲得するなど十分な結果を残しただけに、就任2年目はスパーズファンのみならず、多くのサッカーファンが注目していたことだろう。
結果はご存知の通り解任。特に個人タイトルを総なめにしたベイルの穴は、全ての新加入選手を持ってしても埋める事が出来なかった。穴埋めどころか、負傷なども重なって多くの選手がチームにフィットする事すら出来ないままシーズン2人目の監督に指揮されることになってしまった。
「無駄遣いに終わるのでは?」
そんな思いを抱いたスパーズファンも少なくなかっただろう。実際、2640万ポンド(45億3800万円)というクラブ史上最高額で加入したロベルト・ソルダートはPK以外での得点をほとんど挙げる事が出来ず、同じ金額のエリック・ラメラは出場機会を得られないまま負傷によって長期離脱を強いられている。
しかしシーズンも終盤に差し掛かった現在、スパーズにとって希望の光とも言える選手が現れた。デンマークの若きスター、クリスティアン・エリクセンだ。