2部相手にほぼフルメンバーの意図
ペップ・バイエルンが3冠に向かって新たなスタートを切った。
2014年4月16日、DFBポカール、いわゆるドイツ・カップの準決勝、バイエルン・ミュンヘンはホームのアリアンツ・アレナに古豪1.FCカイザースラウテルンを迎え撃つ。
カイザースラウテルンは現在ブンデスリーガ2部で4位に付けている。ブンデスリーガを史上最速で制覇して以来、集中が途切れたのか、第28節対ホッフェンハイム3-3、第29節対アウクスブルク0-1、第30節対ドルトムント0-3と、バイエルンはリーグ戦では勝利から遠ざかっている。
しかし3冠の内の残りの2冠、欧州チャンピオンズリーグ、そして国内カップ戦はまだ終わってはいない。相手が2部の4位とは言え、GKが第3のルーカス・レーダーであることを除けば、先発陣はあくまでブンデスリーガを制覇したローテーションの中から選ばれた。そこにペップの気持ちの有り様が見て取れる。
スターティング・メンバーはGKレーダー、右SBアラバ、CBにダンテとボアテング、左SBラーム、ダブルボランチにクロース、シュバインシュタイガー、2列目にリベリー、ミュラー、ロッベン、そしてワントップにマンジュキッチだ。
試合は意外にもカイザースラウテルンが好ファイトを見せる。CFツォラーを始めとするMFイェンセン、リングらが、ボアテング、ダンテがボールを持つや積極的なプレッシングを仕掛けた。1発勝負というカップ戦のトーナメントの性格がそうさせたのだろう、バイエルンはカイザースラウテルンを相手にして、少し落ち着かないゲーム展開となった。
それでも先制点を奪ったのはバイエルンである。ロッベンのCKから、シュバインシュタイガーが頭で合わせて先制点を奪った。先に行われたCL準々決勝、マンチェスターのアウェイにて貴重な同点ゴールを奪ったことを見ても、シュバインシュタイガーは現バイエルンの中でも実に頼りになる男である。