未成年選手登録と移籍の過程に規約違反。バルサに科された罰金と移籍禁止処分
全世界のサッカー協会を傘下に置いているFIFAが、FCバルセロナとスペインサッカー協会に、海外からの未成年選手登録と移籍の過程に規約違反があったとして処分の通告を出してから、約2週間が過ぎた。
この件の発端は奇妙だった。一昨年にバルセロナのユース組織に所属している韓国人国籍の選手が、「匿名で」訴えられたのだ。それも、現地紙によれば、その訴えは韓国サッカー協会から来たという。
クラブ側は、「韓国サッカー協会からバルサのユース組織であるラ・マシアで育成して貰えないかと話を持ち込まれたのに、そんなことはありえない」と反論しているが、現実に選手らは公式戦でプレーさせて貰えなかった。
同じアジアからやってきて、やはりバルサユースに所属している日本の久保建英君は「問題ないのか」とクラブ内部の関係者に聞いたのは約1年前だった。だが、歯切れが悪く、はっきりした返答が一向に返って来ない。うやむやなまま時間が過ぎて、唐突にこの通達だ。
もっとも、我々にとっては唐突だっただけで、クラブの説明によれば「正確には昨年の時点で調査をしている」との通知があり、クラブは選手達の書類や手続きに関してあらゆる質問にお答えします、と協力的な姿勢で最初から臨んでいた。
だが、その結果は既に周知のとおりだ。FIFAの懲戒委員会は、バルセロナに45万スイスフラン(約5175万円)の罰金及びあらゆる移籍を2年間凍結するとの驚くべき処分を通達。また、スペインサッカー協会には、50万スイスフラン(約5750万円)の罰金を課した。