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実況アナと解説者の“ブレーン”。サッカー中継を支える「データマン」の存在

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

様々なデータで溢れる海外サイト。海外代表戦は難題

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海外代表戦の情報収集は難しい

 次に、当該チームの成績や過去のリーグ順位を調べるためには「Soccer Base」というベッティング用のデータサイトが便利だ。チームごとの対戦成績がすぐに検索可能で、1800年代のクラブ創設時代から全ての日程&結果を知ることが出来る。

 もう一つは「Transfer Market」という移籍情報サイト。これは、移籍歴や今後の噂はもちろん、選手ごとの出場歴、どのクラブに対して何試合出場して何点取ったかという情報も知ることが出来る。さらに、負傷者はその原因や離脱期間まで掲載されているのだ。

 試合のスタッツや選手のパフォーマンスを調べるには「Squawka.com」が便利。ポゼッション率やパス成功率、選手の平均ポジション、タックス成功率など様々なデータが細かく数値化されているため、誰が活躍し、誰がブレーキとなったかが一目瞭然である。

 ただ、これらは全て英語や日本語で閲覧可能なサイトだ。担当試合によっては、英語ではなく多言語のサイトをチェックする必要がある場合も多い。

 私が担当した試合で言えばベルギー対コートジボワールやオランダ対コロンビア、オランダ対ハンガリーと言った海外の代表戦はかなり厄介だ。

 これらの国の情報を知りたければオランダ語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ハンガリー語という多言語のニュースサイトやオフィシャルページから情報を収集しなければならない。これらを眺めていると、英語がいかに簡単な言語かを思い知ることが出来る。

 翻訳機能を使おうと思っても、その翻訳された日本語はまるで解読不可能な暗号状態となってしまう。そのため文法が近い英語に翻訳して解読する必要があるのだ。

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