バイエルン戦は香川にとって最大のチャンスに
――BBC、ロビー・サベージ解説者(元レスターMF/ウェールズ代表)
「マタはピッチを縦横無尽に走り回っていたし、85タッチは今日プレーした選手の中で最多だった。先制点のFKは素晴らしかったし、誰も彼を止めることができなかった」
リーグ2試合連続アシストという結果は前向きだが、香川の置かれている状況は未だ不安定であると言える。香川の現状はファン・ペルシー不在が影響して出場機会を手にし、本調子を取り戻しつつ結果を築いているといった具合だ。
スカイスポーツのマット・スタンガー記者が指摘する通り、ファン・ペルシーとルーニーが復帰すれば、優先順位でワントップにはファン・ペルシーが入り、ルーニーがトップ下、マタがサイドのどちらかを務め、香川は残る2列目最後のポジションをバレンシア、ヤング、ウェルベックらと争うことになる。
一方、最近勝利したウェストハム戦、アストン・ヴィラ戦、そして今回のニューカッスル戦はいずれも中堅以下の格下であり、攻撃陣が理想的に機能したのも相手の守備力の低さが伴っている事を忘れてはならない。
現に前回のバイエルン戦では引き分けに漕ぎ着けたものの、ホームチームでありながら防戦一方でカウンターを狙うという格下相手とは真逆の試合内容。さらに、リバプールとマンチェスター・シティら強豪を相手にした試合では共に0-3で完敗している。
リーグ戦は残りあと5試合となり、香川がアピールできる機会も限られてきた。9日に行われる欧州王者バイエルンとのCL8強第2戦では攻撃を引っ張るエース3人が不在となるため、香川にとっては今季最大のアピールの場となる。この正念場を乗り越え、強豪相手に結果を出せるか。本当の意味で香川の真価が問われる。
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