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大低迷のマンU、復活のための補強戦略を読む。170億円もの投資先と香川の未来は?

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

左にはリカルド・ロドリゲス。左右ともに補強必須のサイドバック

大低迷のマンU、復活のための補強戦略を読む。170億円もの投資先と香川の未来は?
マンチェスター・ユナイテッド予想フォーメーション

 ポジションごとに見ていくと、サイドバックは左右ともに補強が必要だ。左のエブラが去り、バックアップのアレクサンダー・ビュットナーにはレギュラーを任せられる力はない。右のラファエウは不安定なパフォーマンスを見せており、ローテーションで起用されるクリス・スモーリングにはサイドバックの適正はない。

 モイーズ監督のサイドアタックには、サイドバックの質が大きく関わってくる。エバートン時代には、左にレイトン・ベインズ、右にシェイマス・コールマンという高い実力を持った選手がいた。

 この2選手とも獲得してしまうのも手だろう。ただ、25歳のコールマンは良いとしても、ベインズは今年30歳を迎えるため、長期的な補強とはならない。そのため、サウサンプトンのルーク・ショーを狙っているとされているが、ショーはチェルシーと相思相愛のため不可能に近い。

 代わりにレアル・マドリーで出場機会が少なく、今シーズン前には加入寸前まで行ったファビオ・コエントランへ再アプローチする可能性が高い。コエントランも十分な実力者だが、マルセロという最高峰の選手に負けたとは言えベンチ要員だった選手の獲得は、ファン心理としては「つまらない」。

 そこで、推したいのはヴォルフスブルクのリカルド・ロドリゲスだ。スイス代表の同選手は、今シーズンのブンデスリーガにおいて3試合連続ゴールを決めるなど5ゴール7アシストと圧巻のパフォーマンスを披露。21歳という若さも魅力だ。

 獲得には1750万ポンド(約30億円)以上が必要と見られ、裕福なヴォルフスブルクとの交渉は容易ではないが、決して高くない投資となるはず。ポルトのアレックス・サンドロやセビージャのアルベルト・モレノも捨てがたいが、武骨な風貌も合わせてモイーズ監督には打ってつけの人材だ。

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