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韓国代表コーチが語るギリシャの強さ。「韓国戦は控え選手多く参考にならない。セットプレーは脅威」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「全員が一体感を持ってハードワークできる集団」

 池田氏がギリシャと対峙して印象的だったことがもう1つある。それは控え選手たちの必死さだった。

「フレンドリーマッチでサブの選手たちがあそこまでウォーミングアップを一生懸命やる姿は見たことがありません。本大会最終登録メンバーの23人に選ばれたいから一生懸命やっているのかもしれないけど、あれだけ気迫を持って準備ができるということは、全員が一体感を持ってハードワークできる集団なんだと思います。

 実際、後半から出てきた選手たちも前から献身的に守備をしていた。2004年欧州選手権で優勝した時のギリシャもチームの結束し、意思統一をしっかりして、全員で惜しみなく動いて組織的に戦うチームだったと聞いています。そういう特徴も彼らの強さの原動力なんでしょう」

 控え組のアップ時の姿勢というのは、現場のフィジカルコーチでなければ感じ取れない要素だ。池田氏が指導に携わり、2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した韓国代表チームも似たようなムードがあったという。

 2010年南アフリカW杯で日本代表がベスト16入りを果たした時も、レギュラーやサブに関係なくみんながチームを支えようとしたからこそ、ポジティブな結果を出せたのだ。

 そのギリシャが一丸となって堅守速攻のスタイルを前面に押し出して来たら、日本はかなり苦しめられそうだ。ギリシャ楽観論はいったん横に置くべきではないか。そのうえで彼らの長所短所をしっかりと分析して、日本の採るべき道を選択することが勝ち点3を獲得することにつながる。

【了】

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