「差別は社会の病気。親から子へ伝染していく」
似たような事件が再び起こるのを防ぐためには、この制裁は下さなければならなかった。そして、この事件が受けた罰の重さは、その目的に向かって助けとなるはずだ。
「私は、起こったことについて話をする重要な機会であると思う」と、ゴトビ監督は試合後の記者会見で語った。「私は、世界のいろいろな地域で差別を受けてきた。差別・人種差別というものはパスポートを持っていなく、それには国籍がない。それは社会の病気だ。そして、親から子へ伝染していくものだ」
ゴトビ監督が指摘したように、それはJ1の1試合を犠牲にしたとしても、そのサイクルを止めるための姿勢を示さなければならなかった。
「正直なところ、私は試合を楽しめなかった」と、50歳になる指揮官は言った。
「ファンがいなかったから、私は楽しめなかった。そして声が無かった。オレンジと赤の美しい色が戦う事が出来なかった。内容は良い時間と、悪い時間があった。それは、ファンの力とエネルギーが欠如していたからだ。空のスタジアムでプレーすることが最後である事を望んでいる」
これには、誰もが同意するだろう。
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