多くの矛盾を抱える2ステージ制
――Jリーグは、2015年から2ステージ制を導入することを決定しました。
「去年発表したものは、かなり物足りない考え方だったと思いますよ。これから整理するのかも知れないけどね。今発表されている、前期1位、2位と後期1、2位が年間チャンピオンシップを争うのは、まずあり得ない。5つ違うチームがそのまま上がることもまずないですね。
しかし、それより心配するのは、誰もが納得できないチームが優勝することです。昨年だったら多分、大宮アルディージャとアルビレックス新潟が入るでしょう。最終的に大宮や新潟が優勝したら、優勝に何の意味があるのですか?」
――リーグ戦はカップ戦ではありませんからね。
「カップ戦だったら、どのチームでも優勝出来るような大会に作られている。ノックアウトラウンドは誰が勝つか分からない。リーグは年間総合で一番強いチームを選ぶもの。誰が見ても強いチームを決めることは大事なこと。
そのために1ステージ制は一番確実ですが、少なくとも確実に強い4、5チームがプレーオフへ進むのが大事です。例え、2ステージ制であっても、プレーオフは年間順位上位4チームであればいいはずです。
前期、後期の上2つではなく、前期優勝チームにはチャンピオンプレートを与える、後期にも与える。ステージ優勝を別な賞にして、ステージ優勝したチームは年間4位内に入らなくても、“それでいい”と考えるべきです。それでも一つ素晴らしい賞を貰っているんですから。
優勝するための作戦も少し変わりますね。年間順位は例え、陸上100メートル走の“準決勝は勝つためではなくラインに残ることが大事”というのと同じようになるし、それもいいと思います。
プレーオフの準備をするために最後の2、3試合に負けてもいいという展開にもなってしまう場合があるが、それも面白いです。しかし、第1ステージを2位になって、残り18試合を負けても優勝の可能性が残るのは、ちょっと納得出来ないですね(笑)」