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1試合平均719本・成功率88.8%、機械のようなパス回し。データが示したバイエルンの圧倒的な支配力

text by 本田千尋 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ロングボールでのリーグトップの成功率

 どれも興味深いデータだが、1についてはバイエルンの面々がいかに相手ゴールに近いところでパスを繋げているかが透けて見える。2に関しておそらくKicker誌は、どちらかと言うと横方向に広がるFCバルセロナとの比較の意味合いでこの数値を示したのだろう。数字は、縦に速いイメージのあるドルトムントを大きく引き離している。

 3の向こうには、11番目のフィールドプレイヤーとしてゴール前に立つノイアーの存在も垣間見える。そして4、5、を見れば、バイエルンはショートパスを繋ぐばかりでなく、ロングフィードも効果的に攻撃へと組み込んでいることが良く解る。ロングボールの成功率が低く感じられるが、そもそも本数が少ないことが影響しているのだろう。

 3つ目は、ボール奪取である。1対1に限らず、2対1といった複数人数によるボール奪取も含まれる。この項目については、ドルトムントだけが唯一バイエルンを上回っている。ドルトムントは一試合平均で51回、バイエルンは42回となっている。

 この数値は、そもそもバイエルンはボールを保持している時間が長いので、奪いに行く回数が低いことを示しているとも言えるだろう。

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