アッレグリへの対抗意識があったセードルフだが…
かつて自らを干した前任アッレグリへの対抗意識からか、セードルフは攻撃陣に自由奔放な(悪くいえば戦術不在の)サッカーをさせてきた節があるが、それでもチームのバランスを成立させる上では制限を選手に課す必要があった。本田の右サイド起用も、その一環だったのだろう。チームの順応のために、本田は一つの障害をクリアしつつあると言ってもいいかもしれない。
ただ厳しいことを言えば、攻撃面での結果は相変わらず残せていない。それに守備に貢献出来たと言っても、フィオンティーナ側には欠場者が多く、トップコンディションからはほど遠かったこともまた事実だ。
従ってキエーボ戦以降の試合でも本田が同様の貢献を見せられるかどうかが、復調は本物かどうかを見極めるポイントとなるだろう。フィニッシュワークの質も高めて、さらなる信頼を勝ち取って欲しいものである。
【了】