「あくまで選手の日頃の強化はクラブにイニシアティブがある」
つまり、5月上旬のメンバー発表時点でのケガの状態、練習合流の状況は1つの判断材料になるということだ。今は2人の順調な回復を待つしかないだろう。
一方、香川真司や吉田麻也のようにリーグ戦の出場機会がコンスタントに得られていない選手のコンディションをどう高めていくかも、W杯を戦ううえで重要なポイントになる。
「一口に試合に出ていないと言っても、その理由が戦術的なものなのか、体調の問題なのかによって状況が異なります。クラブによっては試合翌日にトレーニングマッチを組み入れているところといないところがあり、それ次第でもフィジカルコンディションは違ってきます。
後半20分から試合に出た選手に対して『練習試合でケガをしたら困るからやらせない』と判断するチームもあるし、『試合をさせた方がいい』と考えるところもある。だからこそ、代表スタッフは試合に出たり出なかったする選手の状態をしっかりつかむことが大切です。クラブに訪問してトレーニング量を確認したり、代表合宿中に選手と面談して現状把握することも必要でしょう。
ただ、気を付けないといけないのは、あくまで選手の日頃の強化はクラブにイニシアティブがあるということ。クラブ側の考えを尊重したうえで、代表スタッフは対応していくべきだと考えます」と、池田氏は選手・クラブとの日頃からの密接なコミュニケーションが成功のポイントだと強調していた。