「流れを取り戻せないまま、3失点してしまった」
緊迫した均衡は崩れた。そして壊されたバランスを取り戻すことは出来なかった。傾いてしまった流れの中で、ヘルタは32分、40分と失点を重ねていく。その中でも失点を喫する度に、細貝は闘志を剥き出しにした。全身から振り絞られた身振り手振りで、味方を鼓舞する。劣勢の中で、状況を打開しようとした。
「どうにか数多くボールに触って、自分が攻撃のチャンスを作るっていうよりも、攻撃に繋がるためのパスというのを、どんどん散らすことだったり、クサビのパスだったりっていうのを意識してやっていましたけど、そういう中で3失点してしまったので、本当に流れとして良くなかったです。流れを取り戻せないまま、3失点してしまった」
90分を終えて、ヘルタは0-3のスコアで敗戦を喫する。細貝は70分に、途中交代となった。
対ボルシアMG戦の細貝に対して、Kicker、Bild両誌ともに「4」の数字を付与した。単純に6段階評価の中での「4」という数字は、やや低めの評価、ということになる。
しかし0-3というともすれば惨敗とも取れるスコアでの敗戦であることや、Bild誌ではヘルタの他のチームメートに「5」「6」といった数字が付与されていることを考えても、一定の評価はされた上での「4」なのだろう。
甘い点数を付ける訳にはいかないが、酷評されるようなパフォーマンスではない、といったところだ。監督ルフカイも買っているという闘争心も含めて、やはりボランチの選手として細貝はヘルタにとって欠かせない重要なピースなのである。