8月に予定されている「Aリーグ選抜対ユベントス」
昨年、“デルピエロ効果”で飛躍的に伸びた平均観客数は今季も増える見込みだが、その増加の度合いは大きく鈍化している。
成績も落ち、出場試合数も減少、観客動員も今後は劇的には増えないだろうという状況で、クラブが今季と同等の条件をオファーできるかというと、“コスト・パフォーマンス”を考えるとき、それもなかなか難しい。
そういった状況下で、シドニーFCの経営陣の中に、“不惑”のレジェンドより若手有望株に投資したほうが良いという考えが出て来てもおかしくは無いし、実際にそういう検討は始まっているだろう。
昨年のマンチェスターUの招聘成功で美味しい思いをしたAリーグは、今年の8月に予定されるAリーグ選抜の試合の対戦相手として、セリエAの強豪・ユベントスを招くことを既に発表している。言うまでもないが、ユベントスはデルピエロがその名声を築き上げた古巣だ。
この8月に予定されている「Aリーグ選抜対ユベントス」の大一番。超満員の観客が見守るスタジアムこそ、イタリアの至宝の輝かしいキャリアを祝福する良い機会になる。
この“引退試合”でAリーグのスター選手を束ねるキャプテンとしてプレー、試合最後半には思い出の“ビアンコ・ネロ”にも袖を通す――世界有数のレジェンドのキャリアの終焉に、これ以上相応しい舞台は他にないと確信するが、日本の読者の皆さんはどのように思われるだろうか。
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