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これぞクラブと街スポンサーの幸福な関係。ドイツ駐在員の心を繋いだフットサル大会

text by 本田千尋 photo by Gengo Seta

サッカーを通じて地域にもたらしたもの

これぞクラブと街スポンサーの幸福な関係。ドイツ駐在員の心を繋いだフットサル大会
大会の打ち上げと表彰式は、もちろん「きかく」で行われる【写真提供:瀬田元吾】

「それは『クラブ95』という一番小さいスポンサーシップなんです。そこに入ると、そのロゴをプロモーションに自由に使う権利を得ることができるんです。『きかく』さんがそこに入って下さっているということで。今回のフットサル大会というのも、フォルトゥナと『きかく』さんとの関係があっての活動と言えますね」

 大会の打ち上げと表彰式は、もちろん「きかく」で行われる。ハードかつ爽やかに汗を流したあとに、夜の穏やかな明かりの中、「きかく」がこれでもかと言わんばかりの多彩な日本食を振舞い、参加者らは美味しいお酒と料理に舌鼓を打つ。これぞ至福の時と呼ばずして、何と呼ぶのか。

「『きかく』さんがフォルトゥナのホームゲームの年間シートを20枚持ってらっしゃっていて、それを大会に参加して下さった方たちの景品としてプレゼントする、ということもやっています」

 サッカーを通して地域社会に心が温まるちょっとした場所を提供する。クラブと街のスポンサーの幸福な関係がそこにはある。

 こうした取り組みは小さなことかもしれないが、地道な活動こそが地域の人々のクラブへの愛着を育てていくのは間違いない。身近に感じられてこそ、オラが街のサッカークラブなのである。

 2、3年で帰国の途に付く駐在員の方も多い。それでも「きかく」が繋いだフットサルとフォルトゥナの記憶は、心のどこかに残り続けるだろう。

【了】

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