状況は好転してきているが、厳しいアーセナル
ファーストレグの成績を見てみれば、ACミラン、アーセナルは絶望的な状況となっていることが分かる。
まず、バイエルンにホームのエミレーツ・スタジアムで0-2の敗戦を喫したアーセナル。データでは、ホームでの初戦を同スコアで落としたチームは0勝7敗と、敗退確率100%という結果となっている。
また、ウィリアムヒル社のオッズでは、バイエルンに1.30倍、ドローに5.50倍、アーセナルに9.50倍と、ホームチームの圧倒的有利を示している。
さらに悪い状況は続く。守護神のヴォイチェフ・シュチェスニーが前半37分の一発退場によって出場停止。ジャック・ウィルシャーは3月5日のイングランド代表戦で左足を骨折し、6週間以上の戦線離脱となってしまった。
ただ、ポジティブな要素もある。3月8日のFAカップ準々決勝においてエバートンに4-1で勝利。この試合では、バイエルン戦でPKを外し失意のどん底に陥っていたメスト・エジルが先制点を挙げる活躍を見せた。
さらに、昨シーズンにも同カードで行われたベスト16において、ホームでの初戦を1-3で落としたものの、アウェイでのセカンドレグは0-2と勝利。
合計3-3ながらアウェイゴール・ルールによって敗れたが「試合に勝って勝負に負けた」とも言えるこの試合は、ポジティブなデータといえる。ペップ・バイエルンとユップ・バイエルンは全く別のチームとなったため、一概に比較は出来ないが、前向きに捉えたい。
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