柿谷はスペインやイタリアなら成功するがドイツでは無理?
――セレ女の出現ですね。こういうことかと。
「『え!?』って。僕らが狙っていた新規層ってこれかいと。実は僕たちが描いていたイメージとはそれがちょっと違っていたんですよ」
――どのような新規層をイメージされていたんですか。
「やっぱりセレッソって、大阪のおっちゃんおばちゃんが自分の息子を可愛がるようなクラブなんで、その延長線上にいる人たちがもっと来てくれるものだと思ってたんです(笑)」
――新規層は南大阪の義理人情でんがな。
「そうそう。ところがそれが全く違うと。まさに国立競技場のゴール裏にいるような人たちがウワーっと来たの。なるほど、こういう人が来るということが、代表ブランドの力なんだと初めて知ったわけです。それで幸か不幸か、そういう選手はうちには育っています。
あとに続いているのが南野拓実であり扇原貴宏です。ただし、彼らは今、人気は出ているけど、はたして海外行って本当に香川真司以上のものになれるのかと。香川の場合は叩き上げで非常にマインドが強い。
ところが、柿谷曜一朗から下の世代というのは、みんなアカデミーの仲良しクラブで育ってきてるんです。僕は彼らを本当のプロ中のプロとして海外に出したい。セレッソはクラブの中で、世界で通用する選手を育てる、育成するという言葉をしっかりと使っているんです。だから必ず世界に出したい。
でもこの発言をすると、マスコミの人たちはどこのクラブからオファーがあるんですか、いくらですか、と聞いてくるから、僕は、あんまり言わないようにはしているんですが……。
柿谷はスペインかイタリアに行ったら成功すると思います。でもドイツへ行っても絶対成功しない。だって、今行ってマンジュキッチのポジション取れる? レヴァンドフスキのポジション取れる?」
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