「いつも司令塔の選手達はゴールを背にしてボールを受けていた」
「実際この日本人とロビーニョは攻撃のスタート時点から、ビルサの方(中央)によっていた、サイドバックにスペースを空けた結果、前半デ・シリオはより攻撃参加が可能になった。そこからパッツィーニへの2つの興味深いクロスが上がった。
後半エマヌエルソンが、ロビーニョの頭にボールを供給した。しかし、サイドバックの攻撃参加でサイドが空きすぎる。ウディネーゼのシュートは、そこから決まった」
ロビーニョと本田が中央に絞ることで、味方のサイドバックの攻撃参加のスペースが生まれたが、旺盛なサイドバックの攻撃参加は諸刃の剣となったと分析している。
次の段落の小見出しは「ファンタジア ゼロ」だ。内容は原稿のテーマである創造性の欠如に踏み込む。
「ミランの欠点はファンタジア(創造性)を発揮すべき選手達が、すべきことが出来ていないことだ。本田とビルサのドリブル突破はゼロ、2回ボールを奪われ、1回ロビーニョにパスを出した。
技術的なコンビネーション、スピードのある攻撃が全くなかった。こういう選手達がいれば、攻撃にクオリティが加わっていいはずなのに。いつも司令塔の選手達はゴールを背にしてボールを受けていた。
ウディネーゼはプレッシングを絶やさなかった。この中でゲームするのは難しい。トップ下の3人のうち、スロベニア人(ビルサ)は後半初めに交代した、ブラジル人(ロビーニョ)もそのすぐ後交代した。唯一残っていたのは本田だ。
だが時間が経つにつれて、耐久力を失った。この日本人は15回ボールを失い、26回パスに成功しただけ(縦パスはたったの3回!)9回もミスがあった」
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