森重真人、強い相手にも踏ん張れるか
NZ戦で吉田麻也とCBコンビを組んだ森重は持ち前の厳しい対人戦を周りとの連動の中で発揮できる様になったことは大きな収穫だ。吉田とは相手の中央攻撃に対し、チャレンジ&カバーの関係が明確にはなりにくいが、それぞれが自分の担当エリアで跳ね返せば良い話だ。
そこで負けてしまうと失点に直結するため、本大会の厳しい相手に対しても破られないようにしないといけない。シンプルな競り合いや空中戦では上背に勝る外国人選手に対しても負けることは少ない。
しかし、NZ戦ではクロスに対するポジションの奪い合いで相手FWのウッドに引き倒され、結果としてボレーで合わされてしまった。「1対1で強い相手に対して踏ん張れなかった」と反省する森重が、しっかり対応を改善できるかどうかは起用法にも直結する。
ビルドアップは森重が「代表で発揮して行きたい部分」と語る強みの1つで、NZ戦でも安定感はあった。ただ、全体が縦に間延びして苦しい時間帯でも、縦に速いボールを付けるパスを選択し、結果的に味方がボールを奪われたところから、厳しい守備を強いられる場面があった。
パスの選択を状況によって柔軟に変えることが後ろから良いリズムを生むことにつながるだろう。
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