選手1人につき3万5000円。クラブの負担
大会エントリーは、移籍と同じく第1登録期間(ウインドー)である2014年1月3日(金)~3月28日(金)と、第2登録期間(ウインドー)の2014年7月18日(金)~8月15日(金)に変更可能。選手はJ3にエントリーされても、移籍は可能となっている。
また、U-22選抜はJ2への昇格資格は持たないものの、チーム成績や選手の成績は表彰の対象となる。ただし、賞金はチーム、チームスタッフ、選手には支払われない。
さらに、U-22選抜に選手を派遣するクラブは、選手1人につき3万5000円をJFAに支払わなければならない。これは、コーチングスタッフの人件費等はJFAとJリーグが負担するものの、移動費など一部を負担しないと決定したことによる、運営費を確保するための措置。しかし、これによってクラブが「お金を払ってU-22選抜に参加させてもらう」という構図となってしまっているのだ。
さらに、基本的に日曜日に開催される試合に出場する選手は、金曜日に集合する。“寄せ集め感”の拭えないチームが果たして選手の成長につながるのか懸念される。さらに、高畠監督はその対処として「できるだけメンバーは固定したい」と語っているが、これではJリーグが掲げた「出場機会の少ない若手選手に実戦経験を積ませる」という目的が果たされるのか疑問が生じる。
この“中途半端”な印象が残るU-22選抜が、16年リオ五輪を目指す手倉森ジャパンにどのような影響をもたらすのかは注目だ。
発足1年目となるJ3は、試合の質や観客動員、クラブの運営など、あらゆる部分で苦戦することが予想される。とはいえ、何事もやってみなければ前には進めないもの。将来的なJリーグの発展や、地域の活性化につなげるためにもクラブの奮闘やJリーグからのバックアップに期待したい。
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