J3とJ2、ライセンス制度でも大きな違い
このクラブライセンスは、非常に規定の緩いJ3に比べてJ2は一気にハードルが上がる。具体的にJ3の場合、プロA契約選手については3名以上いればクリア。さらに、スタジアムの収容人数は5000人以上で、照明施設も「設置する予定」があればOK。すなわち、「プロ化を現実的な目標と捉えているクラブ」に対して発給されるのだ。
それに対して、J2クラブライセンスは、スタジアムの収容人数が1万人以上で、屋内トレーニング施設、クラブハウス、メディカルルームを設置していなければならない。さらに、下部組織や財務的規定を含めると、短期間でクリアできるような差ではないのだ。
そのため、J2クラブライセンスを持たない8クラブに関しては「J2への昇格を目指す」ではなく、「J2昇格のためのライセンス取得を目指す」戦いがメインとなりそうだ。
シーズン後には、優勝クラブに対して500万円の賞金が与えられ、2位には250万円が贈られる。少ない予算の中で運営するJ3クラブにとって、この金額は大きい。J2クラブライセンスを持たないクラブにとっても、早期取得のために何としても賞金を獲得したいところだ。
そして、最も気になる存在がU-22選抜だろう。このU-22選抜の監督には、元川崎フロンターレ監督の高畠勉氏が就任。出場選手に関しては、J1・J2クラブに所属する選手の中から登録し、試合に合わせて都度集合する。
U-22選抜に登録されても、所属元クラブでの登録は抹消されず、所属元での試合出場が優先される。警告などの懲罰に関しては、U-22選抜で受けたものはU-22選抜での試合のみが対象となる。所属元クラブでの場合も同様となる。
【次ページ】選手1人につき3万5000円。クラブの負担