「1ついい区切りをつけて、次に向かいたい」
長友佑都や岡崎慎司といった岡田ジャパン時代からの盟友たちも「圭佑なら必ず結果を出す」とみな揃って信じている。そういう本物の仲間たちをプレーすることで、本田はもちろん、川島自身もブラジル本大会に向けての希望を見出すに違いない。
2010年南アフリカW杯の時は、大会直前のイングランド戦から正GKの座を射止め、ベスト16の立役者となった川島。いわば前回大会はチャンスが向こうから急に転がりくる形で世界の大舞台に立った。
けれども、ザックジャパンの4年間はコンスタントにゴールマウスを守り続け、チームの絶対的守護神に君臨してきた。所属クラブもリールセ、スタンダール・リエージュと変わり、虎視眈々とゴールを狙ってくる海外選手のスタイルも完全に把握した。そういう意味で、彼にとって今度のブラジル大会は全く意味合いの違うW杯になる。
「(2020年の)五輪もありますし、国立の風情とかいろんな歴史もあります。そういうのを含めて今回が最後になってしまうのは寂しいですけど、新しい歴史がまた生まれてくると思う。ここで1ついい区切りをつけて、次に向かいたいと思います」
聖地・国立への思いは川島も持っている。W杯へ向けていいスタートを切るには絶好の場所だろう。
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