プロ棋士の将棋目線と現役時代のサッカー経験談を盛り込んだ試合実況に？

　番組に登場するのは、2名の現役将棋プロ棋士と1名のサッカー元日本代表選手だ。

　将棋界からはプロ棋士の野月浩貴七段。

　棋界随一のサッカーファンで知られており、将棋×サッカーをテーマの第一人者といって良い人物だ。プロになった直後の1997年頃には、当時マンチェスターユナイテッドにいたデイヴィッド・ベッカムが得意とするピンポイントクロスをイメージして、将棋の「横歩取り8五飛戦法」を駆使して活躍したエピソードを持つ。

　サッカーに将棋の戦法を盛り込んだ漫画「ナリキン！」や昨年12月に発売された「将棋でサッカーが面白くなる本」（朝日新聞出版）の監修もつとめており、この企画の適任者といえるだろう。この企画もオファーを受けた野月七段が快諾したことによって実現したという。

　プロ棋士からはもう一人。佐藤和俊五段だ。

　佐藤五段は日本将棋連盟サッカー部のキャプテンを務めている、いわばプレイヤー肌の棋士といえる。将棋では振り飛車党で堅い守備を誇る穴熊を得意戦法とする棋風で、居飛車党の野月七段とは違った角度から解説を加えていくことだろう。

　そしてサッカー界からは波戸康広氏。

　トルシエ監督時代に日本代表として活躍し、現在は横浜F・マリノスのアンバサダーとして活動。将棋はアマチュア初段の腕前で、将棋親善大使にも任命されている。将棋界との交流も深く、今年1月の引退試合には谷川浩司会長と森内俊之竜王・名人も駆けつけたほど。プロ棋士二人の将棋目線に、現役時代のサッカー経験談を盛り込んで味付けしてくれることだろう。