守備陣も補強で戦力アップ
そして、藤ヶ谷の抜けたゴールキーパーには東口を獲得。新潟では、相次ぐ負傷によって1年を通して活躍することは少なかったが、セービング力に加え、足下の技術や飛び出しの判断、ハイボール処理も抜群で実力はトップクラス。
G大阪は、ジュニアユース時代を過ごした“古巣”だけあって、本人も意欲が高い。5月には28歳と働き盛りで、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督も高く評価しているだけに、活躍次第ではブラジルW杯への招集も見えてくるだろう。
ディフェンスラインでは、昨季右サイドバックに転向した米倉恒貴を獲得。クロスの精度も高く、昨季はJ2ながら6得点を挙げるなど抜群の攻撃力を持つ。34歳になる加地亮に代わって、レギュラーを奪う可能性は十分にある。
そのほか、センターバックにはブラジルのパウリスタFCからエブソンを期限付きで獲得。190センチと大柄で、ブラジル時代にはボランチでの起用が多かっただけに、西野や内田達也と切磋琢磨すれば、守備陣の選手層は確実に厚くなる。
さらに、ユースからはともにU-19日本代表の内田裕斗と小川直毅がトップチームに昇格。昨季は14年ぶりにユースからの昇格選手が出なかっただけに、2人にかけられた期待は大きい。
ユースで主将を務めた内田裕斗は、スピードに乗ったドリブル突破と正確なクロスが武器の攻撃的左サイドバック。小川は、こちらもスピード感溢れるドリブルが武器のサイドアタッカー。中盤の右サイドが本職だが、左サイドに加え、センターフォワード、両ウイング、トップ下でもプレー可能なユーティリティー性も魅力だ。
ともに今年10月に開催されるAFC U-19選手権でU-19日本代表として来年のU-20W杯出場権獲得も期待される。
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