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CLベスト16。内田ら負傷で苦しいシャルケだが――。圧倒的有利なはずのレアルに存在する“不吉なデータ”

text by 海老沢純一 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

圧倒的有利もドイツ勢に分が悪いレアル

 一方のマドリーに不安要素はない。リーガでは、22日のエルチェ戦で3-0と快勝し首位浮上。ロナウドは、2日のビルバオ戦での一発退場によって3試合の出場停止処分を受けたが、逆にそのおかげで休養十分。

 11日のコパ・デル・レイ準決勝では、アトレティコ・マドリーとのアウェイでのダービーにおいて2得点を挙げるなど、万全の状態でシャルケ戦に臨める。

 さらに、ガレス・ベイルもエルチェ戦でゴールを決めるなど好調。そして、20歳のヘセ・ロドリゲスがスペイン代表への招集に期待する声も高まるほどの活躍を見せている。両ウイングは、右にベイル、左にロナウドが先発することが有力だが、ヘセが交代のカードとして残っていることは、シャルケにとって脅威となるはずだ。

 そして、何よりも感心すべきなのは主将のイケル・カシージャスだ。ジョゼ・モウリーニョ前監督に続いて、カルロ・アンチェロッティ監督も正GKの座を剥奪。今季はコパ・デル・レイとCLのみの出場となっているにも関わらず、高いパフォーマンスを見せている。さらに3冠達成への意欲を口にするなどモチベーションも維持しており、その精神力の高さを証明した。

 しかし、マドリーにとって不吉なデータも存在している。マドリーは、過去ドイツ勢とアウェイで25試合を戦っているが、1勝しか挙げておらず18敗を喫している。昨シーズンも準決勝でドルトムントにアウェイで1-4と大敗している。

 ウィリアムヒル社のオッズを見てみると、シャルケに7倍、ドローに4.3倍、マドリーに1.4倍と、アウェイチームに圧倒的有利な配当となっている。

 マドリーは、オッズ通りに快勝して楽な状態でホームでのセカンドレグに臨めることができるだろうか。

【了】

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